先にもお伝えしたように健康日本21は、第1次としての活動を終了し、最終報告を出しています。そのときの結果を振り返ってみましょう。健康日本21では評価の項目を次の5つで分類しています。「目標値に達した」、「目標値には達していないが改善の傾向が見られる」、「変わらない」、「悪化している」、「評価が困難である」となっています。
そして、第1次の最終報告ではなんと16.9%が「目標値に達した」、次の「目標値には達していないが改善の傾向が見られる」という評価の割合は42.4%とかなり優れた結果となっているのです。このように、実際に取り組みを続け大きな成果を出しているというのも健康日本21を推進する大きな理由となっています。
ただ、残念ながら残りの割合は「変わらない」、「悪化している」、「評価が困難である」のネガティブな評価で終えているのも事実であり、全てが改善傾向に向かったとは言い切れない部分があるのも事実です。
では、健康日本21が取り組みでマイナスの評価となったのはどの分野なのでしょうか。それは、主に生活習慣病に関連する項目なのです。特に、糖尿病や循環器系の疾病などが悪化したという結果になっているのです。
健康日本21の第1次の結果全体としては6割以上もの項目で改善の効果が見られたのですが、糖尿病や循環器系の疾病の評価が悪かったため、完璧な結果とはならなかったのです。そして、ここが重要な部分なのですが、糖尿病も循環器系の疾病もどちらも生活習慣病であるという点です。日本では生活習慣病がかなりのペースで増加しているというのは多くの人が知っている事実ではありますよね。
しかし、この最終結果が出る頃はまだまだ世間の生活習慣病に対する認識が甘かったということなのです。また第1次と初めての試みであったため、健康日本21への認識も浅かったのでしょう。そうした理由のため生活習慣病に関する評価はマイナスとなっています。
こうしたマイナス評価の原因、理由を踏まえて健康日本21には第2次の最終結果をより良いものにしてほしいと思います。そのためには、健康日本21に対する認識、そして生活習慣病に対する認識の両方を国民全体が強く持つことが必要となるでしょう。その認識を広めていきたいという気持ちも健康日本21を推進する理由となっています。このサイトを閲覧している皆さん以外の方にも気にしてもらいたいですね。