これまでにも触れてきたとおり、現在の日本ではどんどん生活習慣病の患者が増加しています。それは、健康日本21の第1次の結果報告や、第2次で取り組んでいる内容からも読み取ることができるでしょう。また、こうした生活習慣病のようにじわじわと進行していき、治りにくく重篤化しやすい類の病気を慢性疾患と呼びます。
この慢性疾患、生活習慣病が原因でおよそ3分の2もの日本人が亡くなっているのですから、かなり重大な問題となっていることを我々一人ひとりがよく理解しておく必要があります。食生活、運動不足、過度な喫煙や飲酒が大きな原因となっているというのは多くの人がわかっている事実ですが、そうわかってはいても、なかなか生活スタイルを改善できない人が多いというのも無視できない要因となっています。
生活習慣病といえば高脂血症、高血圧や糖尿病などが真っ先に挙げられるかと思います。これらは、日々の食生活や運動、喫煙や飲酒が大いに関係しているため、その人のライフスタイルとの関連が特に強い疾患と言われています。必要に応じて医療行為を受けることももちろん大事ではありますが、病気のリスク軽減のためにも日頃から生活習慣を考えることが必要となるでしょう。
また慢性疾患と分類されるものは先に挙げた生活習慣病だけではありません。他にも呼吸器疾患やがん、そして肝臓疾患も慢性疾患に分類されます。こちらも長期的な治療が必要となるもので、患者や医師、看護師が努力をしても急激な改善は望みにくい疾患となります。これらの疾患も普段の生活のあり方と密接な関係がありますから、日頃から食事のバランスが崩れないように配慮する、適度な運動を習慣にするといった自分なりの努力を行い病気そのものを未然に防ぐことが欠かせません。
とはいえ、いくら自分で頑張っても、生活習慣病と診断されれば医療施設での治療やサポートが必要となります。特に入退院を繰り返したり、手術を行ったりというケースも少なくありませんから、慢性疾患のケアを専門とする専門看護師の支援は絶対に欠かせません。
繰り返しになってしまいますが、生活習慣病の要因としてはその人のライフスタイルの偏りがありますから、治療のための適切なプランを提案するのも専門看護師の役割となります。慢性疾患で苦しむ患者の総合的なサポートが専門看護師の役割ということになります。
今の時代、非常に需要が高まっている慢性疾患看護専門看護師という職業があることをご存知でしょうか。現在の日本では健康日本21のような運動があっても、持病に悩まされる人が多いという問題があります。特に慢性の疾患はその性質上、長く付き合っていかなくてはなりません。そういった疾患の看護を専門とする慢性疾患看護専門看護師に今注目が集まっています。
健康日本21では、国民の生活習慣のあり方にも注目しており、このあたりが一般的な医療行為とは異なる点と言えるでしょう。実際、生活習慣病の多くはその人のライフスタイルのあり方に大きく関係していますから、自分の生活の送り方を見直すというのは、健康に毎日を過ごすために絶対に必要なことなのです。まずはライフスタイルの改善から始めましょう。
その人の生活の送り方は、健康に毎日を過ごせるかどうかに大きく関係する部分となります。この点は健康日本21も非常に重要視している部分です。中でも食事のあり方はその人が健康でいられるかどうかにはっきりと直結する部分となりますから、必要に応じて見直し、改善を行うのは必須です。食事療法の重要性に触れればその大切さがおわかり頂けるでしょう。